I’m lovin’ it !

#html {{I’m lovin’ it! を見たことがある人は何人くらいでしょうか?そうです、また、例の the Golden Arch のお話です。大きな黄色い M 字看板広告the Golden Arch )のところにも書いてありますから、見たことのある人は多いと思います。この言葉の意味は、見て分かる通り、マック大好きというような意味なのでしょうね。左の動画はマックの CM 用に使用したものです。I’m lovin’ it の歌ですから、この言葉の言い方が伝わるかと選びました。管理人はマクドナルドからお礼も謝礼も受けていませんので、悪しからず。ただ、この言い方に問題はないんですかね。だがしかし・・・

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五感を表す動詞

 学校では、lovelike とか、taste、feelsmellseehear などの五感 five senses を示す動詞はing の進行形にはしないと教わった気がする。アメリカ生まれのハンバーガー屋さんの McDonald’s  がそんな基本の文法を犯すような、掟破りをするはずがないですよね。どうゆうことなんでしょうか?

 答えは非常に簡単なのですが、その前に、かなり面倒なことからはじめましょう。文法の泥沼へズブズブはまるような話で恐縮なのですが、ing の形は gerund, progressive form, present participle といわれて、進行形を表す present progressive form ではなく、動詞からの変化としての名詞形(目的語になれる)、さらには形容詞のような形で使うような、いわば、三重の形をとるからです。基本的に五感を示す動詞の場合、進行形 progressive form としては使用しないようです。

 実は、五感はbe + ing にしないという文法には例外もあるようです。ただし、意味が変わると説明されています。例えば、

 I’m seeing the world in the next century …..

 

 このときは、将来を考えるとか、見るとかいうときに使います。いわば、眼で見るのではなくて、頭の中で見る、ということらしいです。今現在、自分が映画を見ているときには I’m seeing the movie などとは言わない決まりだそうです。I hate seeing him といえば、彼に会うのは嫌ということですが、seeing は hate の目的語となった動詞の変化形で、進行形ではありませんよね。
もう一つの例をあげますと、 I don’t think you’re seeing this from what I need. (あなたは、私に何が必要なのか分かっていると思えない。)この時の seeing は、相づちを打つときの I see と同じような、見るというより理解するという意味で使っていますね。
さらに、 Are you seeing anyone?  は 『 誰かとお付き合いするつもり?』という意味です。誰かと会う予定ですか?『Are you going to see someone?』 という意味ではなく、Are you seeing anyone? というのは、恋愛感情をもって二人だけの時間をともに過ごす予定なの? という意味です。

 I’m feeling it.

 このときは、ベッドの下に手を入れて手探りで何かをさがしているような状況で使用するようです。さがしている物が見つかって手で触れているのではなく、手をあちこち動かして探りを入れている状況です。別な状況でも手探りで何かをさがすようなときにも使用するんでしょうね。現在、手で触れて感じているという進行形ではないようです。この表現も口語的ですから、文章には使わないと思います。病院なんかでお医者さんが脈を取るというときは I take (check) your pulse ですが、実際手に脈を感じるときは、I feel your pulse で、I’m feeling your pulse といった進行形にはしないとのこと。また、手探りで何かを探すといっても、方策や対策を考えるという意味では search とか他の表現を使用しないと意味が通じなくなるような気がします。

 歌になると I can’t stop loving you というのはありですね。でも、これはstop –ing という形で、進行形ではなく動詞が変化した目的語としての名詞形なので OK なのでしょう。五感の中でも hear とか smell は現在進行形があってもよいみたいな気がしますが、これらの動詞の意味そのものが進行形ですからね。

 こうして文法をきちっと頭に入れても、例外を考えると、英語に限らず言葉を学ぶというのは大変ですね。

I’m lovin’ it ! の場合は?

 掲題の I’m lovin’ it!  答えは、英語の文法とは関係なく、口語の慣用句のようなもので「だーい好き」という口語の表現だそうで、発音するときのアクセントは lovin’  に置くようです。自分の好物の食べ物をプレゼントされたときに、にこっと笑って指をパチンと鳴らして「ありがとう、それ大好きなんだ!」という情景を描いてみてください。ついでながら、lovin’ のハイフンは、文字をはしょってあるという意味なのはご存じの方も多いと思いますが、この場合は g が省略されていて、本来は loving ですが、ラビニットと発音していることからも分かるとおり、音からすると g がありませんね。
このハンバーガー屋さんは、お店により、店内そこら中に英語の書き物があります。それも生きた英語です。立ち寄ったとき、こんなお店にあたったら、ちょっとした暇つぶしにもなるし、英語ではこんな言い方をするんだと参考になるかもしれません。 Take out 用の紙袋には、そんな生きた英語が印刷されています。友達とわいわいやるときはダメですが、一人のときは、食べながら読んでみるのもおもしろいかもしれませんね。

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