Don’t cry over spilt milk

spilled milk 英語でよく使われる諺なようです。こぼれたミルクを嘆いても仕方がないよ、という意味ですよね。これにあたる日本語としては、よく、”覆水盆に返らず”といわれています。んー、そうですか。

 でも、私の中では、ちょっとしっくりこないんです。何と言うか、全くのイコールではないような気がします。それというのも、”覆水盆に返らず” と言うときは、語源というか故事からしても、”一度離れた男女や夫婦の愛情は元には戻らないでしょう” という意味合いで使われることが多いと思うのです。一方、英語の ”Don’t cry over spilled milk.”  は、一度起こったことは仕方がない、過ぎ去ったことは気にしないことだ、という意味合いが強いように思えるんです。つまり”過去は気にせず前向きにいこうや” という、いかにもアメリカ文化が好みそうな諺に思えるんですね。そりゃまぁね、”覆水盆に返らず” も似たような内容ですが、私の中では、前向きに行こうという意味はあまりないような気がします。

 会社で仕事で失敗したときに「覆水盆に返らずだ。がんばっていこうぜ。」と言われると、私は、ちょっと違和感が残りますねー。どうしてもね。

 こうした細かいニュアンスの違いはどうしてもありますね。私は、日本語と英語の諺をを無理に結びつけるのはよくないとか、間違っているとか言うつもりは全くありません。単に、私個人がふだん使っている日本語の使い方とは少々違うなという感想を書きました。むろん、私が日常使っている日本語が正しいかどうかは、大いに疑問の残るところではありますがね。

以上、終わり。

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